2021/11/04 15:15
こんにちは。
鶴田商店です。
今日は、何の日??
そうなんです。10月13日は「さつまいもの日」でした。
その理由が少し面白いのでご紹介したいと思います。
1,さつまいもの別名
さつまいもは、別名「十三里(じゅうさんり)」と呼びます。
しかし、もともとは「八里半(はちりはん)」と呼ばれていました。なぜこのような呼び名なのでしょうか。古くは江戸時代に名づけられたようです。
・江戸時代の京都の焼き芋屋さんが「八里半」
江戸時代に、京都にある焼き芋屋さんが、焼き芋の味が栗の味に似ていたことから「栗(九里)にはやや及ばない」という洒落からお店の看板の名前を「八里半」にしたことで、そう呼ばれるようになりました。
・江戸時代の江戸の焼き芋屋さんが「十三里」
京都で「八里半」と呼ばれた後に、江戸にある焼き芋屋さんが「栗よりうまい十三里(九里+四里)」と洒落を効かせて「十三里」という名前で売り始め、これが大ヒットしたことから「さつまいも=十三里」と呼ばれるようになりました。
2,10月13日がさつまいもの日になった理由
さつまいもの日は、1987年に埼玉県川越市の「川越いも友の会」さんによって制定されました。比較的新しい記念日ですね。10月13日がさつまいもの日になった理由は、2つあります。
・さつまいもの旬が10月ということ=10
さつまいもは、まさに10月時期が収穫シーズンです。当店も絶賛さつまいもの収穫中です。たくさん獲れる時期だから旬な時期とされたのでしょう。ただ、さつまいもは収穫して、すぐに食べてもあまり美味しくありません。以前もご紹介しましたが、約2ヶ月間以上低温熟成することで、糖度が増して甘くて美味しいさつまいもになります。美味しくお召し上がりいただくおススメの時期は、年末頃からということになります。
・十三里という呼び名=13
江戸時代の京都と江戸の商売人の粋な洒落から生まれた「十三里」という呼び名。江戸の焼き芋屋さんが洒落を効かせなければ、10月8日になっていたかも(笑)??
・こんな説もある
「十三里」は、距離に換算すると約52kmくらいです。これが、江戸から川越までの距離という説もあるようです。面白いですね。江戸時代では、さつまいもの運送は陸路では大変でしたが、江戸と川越は新河岸川でつながっていたため船による運送ことができたことで、川越はさつまいもの大産地にななったようです。
3,「さつまいも」という名前の由来
さつまいもの名前の由来は、「薩摩藩(さつまはん)の芋」ということからきています。さつまいもは、もともと中国(当時の唐)から伝わって来た芋ということから「唐芋(からいも)」と呼ばれていました。しかし、日本では、本州などには薩摩藩を経由して伝わったため、「からいも」と呼ばれることは少なく、「さつまいも」と呼ばれることが一般的になりました。
4,まとめ
さつまいもは、昔の大飢饉や戦時中の食糧難の時代には、栽培しやすく強かったことから、食料に困った人々を助け、江戸時代以降には、庶民の間でも、蒸し芋や焼き芋などにより、栗より美味しいと親しまれてきた食べ物です。そして今日では、さつまいもの品種もたくさん増え、さらに、さつまいもを使用した料理やスイーツなど幅広く楽しまれる食材となりました。
さつまいもは、昔から今日まで、人々の生活に寄り添いながら、そして、なんだかほっこり気分に癒してくれる素敵な食べ物だと感じました。私たちもさつまいもの生産と干し芋の製造を通して、これからも、さつまいもの素晴らしさをお伝えしていきたいと思います。